母の背中

暖かい日差しの中、病院から戻って来ました。母が明日、鼠蹊ヘルニアの手術を受けるので、今日から入院しました。90 歳の高齢手術となりますが、元気に見送り、お迎えに行きたいと願っています。「明日は大好きなお寿司を買って行くから、一緒に食べて病院に行こう。」昨夜、電話でそう告げると「買ってきてくれるの？」と嬉しそうでしたが、「今まで1人で頑張ってきたけど、今回は休ませたり色々とお世話になって申し訳ないね。」と、涙声で言うのです。「そんなことないよ。大丈夫だから。」と言いながらも、胸が詰まります。自分で決断したこととはいえ、多くは語らぬ母の胸中は計り知れないものがあります。コロナ対策のせいか、今日もナースステーションまでしか入れず、明日の手術の日も会えないと言われました。「ここでお別れだね。明後日、迎えにくるよ。手術終わったら、電話してね。」母は半べそをかきながら、看護師さんと病室に向かいます。後ろ姿の小さな背中を見つめながら、私も泣きたい衝動に駆られます。私は、もっとしっかりと強くならなければならないと、母の背中を見て強く思います。これから、新宿にてコンサートがありますこと、思いがけずに最初から参加させて頂けることに感謝いたします。よろしくお願いします。