奥深く、奥深く
先日のコンサートメッセージである「溝の中で生きているという自覚があるかどうか」との問いが、胸の中にずっとあります。身勝手に生きている自分が過っています。それぞれの人間が、それぞれの自分の思いで蠢いている姿が浮かぶ中、生命かけて全身全霊でピアノを弾かれる先生の姿に涙しかありませんでした。何が大事かと問うていました。そして昨日のコンサートメッセージ「バイアス」をお聞きして、なるほどとうなづきました。先入観、思い込み等で決めつけるのは、やめてくれと叫びたくなりながら、そう思い込ませた自分に非があるのかと堂々巡りに陥るのです。ピアノの音は、そんな余計なものは何一つなく先生の姿を見つめていました。どんどん自分の中が澄んでいくことが、ありがたいです。奥深く、奥深く入り込むピアノの音は、コンサート終了後もあまりに深い経験に戸惑いました。今も奥深い心奥の感覚に戸惑いがあります。何かを取り繕うことすらできないです。このまま生きます。