KEIKO KOMA Webサロン

雪花の散る光景


昨日の三鷹 風のホールでのコンサートは、「故郷を越えて」という言葉から始まりました。
はじめは自分の生まれ故郷や、祖父母の家のあった地の風景が心に浮かびました。
それは初冬の風景でした。曇り空の下に黒っぽい瓦屋根が連なり、その瓦屋根の黒さをまるで背景のようにして、風に吹かれて雪花が散る様が心の眼に映るのです。
「さむいさむい、雪花が散っとるわ・・」と言いながら、せわしなく勝手口から家の中に入ってくる母の声も聞こえてきます。手袋をしても手がかじかんで、息を吹きかけながら走った学校の帰り道とか、稲を刈り取ったあとのだだっ広い薄茶色の田んぼの広がりとか、遠いなだらかな山並みとかが、走り続ける息つぎのしんどい感じと一緒に胸の中でよみがえるのでした。

ちらちらと舞う故郷の雪花は、いつしか降りしきる細かい雪に変わっていて、なぜか私は先生の故郷を思いました。「私たちは今、先生の故郷の雪に包まれている・・」と感じました。不意に胸の奥からつきあげる慟哭がありましたが、やがて、雪に包まれてやわらいでいくのでした。
雪には不思議と冷たさが無く、やわらかい羽毛のように温かで、何層にも重なりあうように降り続け、私たちを包んで守ってくれているようでした。先生の故郷の地の温もりに皆で包まれて、悲しみも苦しみも全て雪に浄められ、真っ白に、何もかも新しく生まれ変わらせていただいているように感じました。

第二部では、大いなる存在に導かれながら皆で帰っていく、人類みんなの魂の故郷を感じ続けていました。
懐かしさの中に悲しみが映る故郷の雪花は、先生の故郷に降りしきる雪に包まれ、癒やされ、浄められ、生まれ変わりました。孤独だった自分は、みんなと出会えて、孤独ではなくなりました。さらに次々と新しい出会いが生まれ、出会いは線になり、線は面になり・・・やがて地球全体を覆う光になって、みんなで根源の故郷へ向かう壮大な魂の旅へと変容していました。
美しく、詩的でありながら、次元を超越していく壮大な経験となりました。

コンサートの前日の狛江の応用コースでの、先生のピアノの演奏の時から感じたことですが、先生のピアノの一音一音が詩のことばに聴こえます。具体的に言葉として聞こえるのではないのですが、やはりそれは詩のことばなのです。不思議です。
日々、歩くことが好きで、最近、職場の近くに仙川が流れる緑道公園があることを発見し、昼休みに15分、仙川のほとりを何気なく散歩をしています。毎日通っている井の頭公園、四季折々に行く神代植物公園と深大寺、そして仙川の公園・・・日々、眼に映り、そのたびにきっと心の奥に幾層にも重なっている光景が、今この時、先生のピアノの音に共振し始め、そこに超自然が生まれ出て、そこから詩のことばも生まれ始めたのでしょうか・・・。
いずれにしても、未知の世界が開かれ始めています。

このたびもコンサートの尊い経験を、まことにありがとうございます。

KEIKO KOMA Webサロン
府中の森芸術劇場どりーむホールにて
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山元町 結工房より
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府中の森芸術劇場にて