KEIKO KOMA Webサロン

美を支える意志


昨日のコンサートはとても面白い、というか私には最初から聞きなれない独特な音が意表をついて連なるような演奏ではじまりました。かと言って違和感があるのではなく身体にはとてもすんなりと浸透し、心地よい流れに身を任せていました。

年を経るほど人間は豊かになっていくというお話はもう30年ほど前にいだきしん先生からお聞きしていました。いだきしん先生、高麗さん、熊本の仲間たちと雨の中を屋久杉を訪ねた時でした。私の記憶では先生が、年輪を重ねるほど木々は元気になっていくことを話され、本当は人間も同じなのに・・とお聞きしました。目の前に見事なほどに豊かな表情の屋久杉がどっしりと聳え立っていたので木々のお話はとても納得しました。一方で人間はというと実際はやはり年齢とともに元気がなくなっていくお年寄りにしか会えてなかったので、木と人間はやっぱり違うのではないかと疑問が残ったまま年月を経ました。この疑問がその後ずーっと長く残るほど当時の私には印象的な屋久島体験でした。そしてこの疑問は今は完全に無くなりました。教えていただいたことをそのまま体現されるように生きておられる先生が目の前におられます。

「わび」に関してはメッセージに書かれてある千利休を思い起こします。「わびは寂れとか穢れとか本来目を覆いたくなるような事柄の中にも積極的に受け容れ楽しもうとする言葉です。」とのメッセージから日本独特の豊かさ、美しさに隠れるようにある人間の強い意志を感じます。茶道が武士が戦いに向かう前に嗜むものだったこともあるでしょうし、千利休が己が創り出した茶道から自然の成りゆきで秀吉との戦いに踏み込んでしまったこと、そのこともあるがままに受け入れていくのも「わび」の世界だったのでしょうか。剣術も茶道も共に室町時代に端を発することに気づきますが、剣術も茶道も根底には愛があったことを深く感じます。
コンサートの後半は静謐な中にも激しく変化するとてもやさしい演奏と感じました。真の愛の時代を迎えた今、様々な角度から色々な視点から多様、多次元から人間になることを考える大変貴重な日々を過ごさせていただいています。いつもありがとうございます。

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結工房にて 即興詩8
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東京高麗屋にて