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大きな三日月様


新幹線が仙台に到着する直前、空を見上げて息をのみました。天上から降り注ぐ愛の光を見たのです。携帯電話で思わずシャッターを切りました。「世界は変わる」と言葉が出た時、今日のコンサートはとんでもないことが起こると、気を引き締めて会場に向かいました。

第一部「究極の出会い」第一音は、この上なくやさしく、沁み通るように透き通った音色に幸せを感じます。ところが、次第にそんなものではないと、慌てふためき姿勢を糺しました。何故か突然、昨夜かかってきた電話を思い出しました。あまり親しくない知人の用件は、私との共通点を見出し、よくよく話を聞けばセミナーの説明会へのお誘いでした。とても気になったのは、彼の声です。どこから声が出ているのか、笑い声も不気味で異星人のようでした。無料の説明会も不自然で、執拗な管理の匂いがしました。電話を切った後ひどく疲れて、見た夢も一見美しい敷地に建つ建物も、一歩出れば絶壁の崖っぷちで、私がその崖から次第に落ちて行く恐ろしい夢でした。突然思い出したそれらが頭を過ぎりながら、何もかもがあからさまになるのだと、先生のピアノの激しくも美しい世界の中で分かる第一部です。

第二部「先駆けること」やさしくて繊細でありながら、大胆で激しく、世界を揺るがす無限なる世界に、身を委ねました。生命の中に答えはあると、よく分かりました。「生命の本流」と言葉が出た時、真の世界を見ました。5月の三日連続高句麗伝説に加えて迎賓館コンサートを決めた時、諦めていた今日の大切な仙台コンサートが、とても気になり出しました。「本当に行けないのか」答は直ぐに出ました。すべてが間に合いました。大きな明るい三日月が、夜空にかかっています。幼い頃に見た絵本の中の三日月様のようだと、笑顔になりながら帰ってきました。ありがとうございます。

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京都コンサートホールにて
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珈琲即興詩6 ほまれ
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三鷹市芸術文化センター風のホールにて-1