今に繋がる命

3.11。12年前のあの日、あの時間を今も鮮明に記憶し 生涯忘れることはありません。いだきしん先生のワークショップ、２日目１時限目の終り。アンフィニの講座室全体が大きく揺れ、揺れ続ける中「この事態を変えるのは言葉。真実の一言を」と先生は仰いました。その後 15時の休憩時間。外に出て見上げると 周囲のビルのガラス窓が一斉にシャリシャリ音を立て、反射した陽光は錯綜する線のようでした。坂道を普通に歩くこともままならず 室内に戻り、向かえた２時限目。その1時間半、自分は何を発言したか覚えていません。只々、いだきしん先生と心身交流させていただいて 慌てず帰路につくことができ、延々７時間以上の徒歩での道程を 不安にならず進めたことが奇跡のようでした。
大勢の人が日の暮れた明治通りを黙々と歩いていました。その中にいて、まだこの時点では災害の様子も知らず 交通機関が全てストップする程の大きな地震であることしかわかりませんでした。被害の甚大さを知ったのは、一緒に歩いていた講座参加者の友人と、帰宅前に 或る受講生ご家族の御宅に寄らせていただいてから。ニュースを見て驚き その後、仙台出身の地元の友人から 友達のご家族が流されたと連絡をもらい、東北の受講生の方から被害の様子を伺い愕然。混沌とした状況の中 自分は いだきしん先生のコンサート、講座での御言葉、高麗さんの講演、サロンでの生の御声だけが 頼りで生きました。真の音、真実を語られる御声を指針に日々を迎えることができ、やるべきことが明らかになり、それは今に繋がっています。今年も3月11日、日本人にとって一番大切な日に、いだきしん先生コンサート開催をありがとうございます。参加叶い感謝に堪えません。

昨夜は、パリ心模様展示会と先生のパリ・コンサートの上映会サロンに参加させていただきました。東京高麗屋で拝聴するコンサートは 映像であるのを忘れる程の立体的な音で身の内に迫り、パリの土地でしか聴けないピアノ音に改めて驚きます。仏中の魂、霊魂が いだきしん先生の許に集結し光になり一層明るくなった会場。そこで輝く高麗さんの笑顔と御声、皆様の上気した笑顔は 先日の府中でのウクライナの方々の どんどん透明度を増す御姿とも重なり、世界中で先生の音を待つ魂が浮び感極まりました。日々たくさんの気付きをいただき真にありがとうございます。新な自分で新に出会って参ります。
岩村ゆかり