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ラストシーン


忙中閑あり、ではないが、思い立って、伊藤健太郎主演の『冬薔薇』という映画を見にいく。この絶頂期からの転落した若い俳優のその後が気になっていたからだが、彼なりに真剣に演技していたので安心した。ただ、脚本の内容は、なかなかリアルで、自分の殻を破れずにじたばたする夫婦、親子、そして友人のきれいごとでないじたばたを描いて、あまり救いがない。俳優復活にエールを送るようなものではない。少しの喜び(冬薔薇の育成)と、少しの和解(各人の反省と許容)を軸に、それでも生きて行くしかない、というようなテーマのように思え、それを主人公の振り返りの大写しで終わってしまう。現実は甘くなく、悲劇ばかりが繰り返され、経済的ひっ迫が近づくばかりだが、そしてうまくいくかどうか、だれにもわからないけれど、言い歩踏み出すしかない、というメッセージのようにラストシーンを感じ取った。伊藤健太郎も、私たちも、これからが大事なのだと。

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全い 白
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琵琶湖 わたしの出会った 高麗恵子作品展スタッフより
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高麗恵子ギャラリーにて