KEIKO KOMA Webサロン

“FIT”2題


先月、靴を新調した。靴屋の店先に陳列された、スエード製のその靴は、色合いと言い、デザインと言い、秋の新製品らしく。いっぺんにわたしの心を射てしまった。3万円の値段もものかは、履き心地も良かったので、すぐに購入してしまった。しかし、翌日、足の甲が靴の“舌”の部分に擦れて痛み出したのだ。新品だから仕方がないと思って、我慢していたが、しだいに痛くてたまらなくなった。で、近くの修理屋に持って行ったところ、「これはどうにもならないよ!」と、にべもなくあしらわれ、良く確かめもせず衝動買いしたことを嘲笑われた(ように感じた。)仕方なく、購入先の店で苦情を伝えると、女性の店員が「縫い目の所は、革ではないので、やわらかくならないかも……。」と言いながらも、木槌でたたき、型のようなもので伸ばしてくれた。すると、痛みもなく、脚にフィットしたので、喜んで帰った。しかしまた、一日経つと、足の甲が痛みだす。それで、翌日、「もう少したたいてみてくれないか」と頼むと、店員は、いやな顔一つせず、たたいてくれた。これを繰り返すこと七日。とうとう靴と足とがフィットして、自分の体の一部になったのである。歩くことが楽しくなった。

折角、誘ってくれるのに、東京のコンサートに行けないことや、多忙にかまけ、書き込みをしない日が続いたことで、すっかり「いだき」の敷居が高くなっていた。しかし、「応用講座」のピアノの音は、そんな「ひがみ」のような心を解きほぐしてくれ、大脳皮質の「まじめ病」を、「視床下部」発想に!という先生のお話は、すっかり「存在」にフィットするように導いてくれた。結ぼれていた心は、解放され、キルケゴールの実存三原則の話が、川の流れのように、心をきれいにしてくれ、前向きな気持ちになったのだった。ありがとうございます。

「Fit」を辞書(研究社)で調べたら、形容詞として、①体 の調子が良い。②ぴったりで、ふさわしい。③当を得た、という意味が書かれていた。今日はまさにその気分。

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天生 第6弾
KEIKO KOMA Webサロン
東京高麗屋にて
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仙台「高麗屋」より