生きる人生

昨夜の三鷹でのコンサートは、とんでもない経験をしたと時間が経つにつれわかってきました。第一部のメッセージ「関係」は、言葉をお聞きしながらも頭の中で考えたら、何だかわからなくなり混乱していました。考えることではないと気づきますが、何かわかろうとする自分が露わになります。やがて、大きな木が見えました。どこまでも伸びやかに大空に向かって伸びる木に、自由に成長し続ける姿を見ました。大地と空を結び、空間を一つに広がる姿が、新しい関係なんだと教えられた第一部です。

「人生は美しい」第二部のその言葉を聞いた瞬間、拍手をしたくなりました。まるで映画を観ているようです。具体的なものではなく象徴としての映像が、次々と勢いよくピアノの音と共に流れ去ります。白い小花が満開に咲き、映像いっぱいに埋め尽くされた時、圧巻で息をのみました。今まで生き、これから生きていく人生に胸が熱くなります。ふと目を開ければ、あたたかな黄金色の光に包まれた先生を中心に、全方位で放射線上に拡がる光景を見ました。観客席に座る一人一人に光が注がれ、その後ろ姿から人生がそのまま活き活きと映し出されているのだと感動しました。こんなに美しい映像は見たこともなく、しかも作り物ではなく紛れもなく私たち一人一人なのです。なんという経験でしょうか。先生の為されるちからに頭を下げるしかありません。私という個人を超えた、ある何かを受け容れた瞬間、光が全身となりすべては一つと変わり演奏が終わった昨夜です。新しく生きる人生が始まりました。ありがとうございます。