KEIKO KOMA Webサロン

水の流れ


既に昨日となった1年前の7月16日は、どん底から助けていただき、絶望から希望へと変わった日でした。5月に突然発症した左足の現象に、主治医も他の病院も「諦めるしかない」と言われるだけでした。その後の迎賓館コンサートでも答えを見出せず、ただ泣くしかありませんでした。ところが、京都から帰宅した夜中に「このままで終わって堪るか」と、突然ムラムラと強い意思が立ち上がったのです。気づいたら無我夢中でネット検索をしていました。そして、奇跡の出会いに繋がりました。更に、手術室で先生のコンサート配信を全員で共に聴く運びになったのです。あの手術の光景は、時間のない静寂な中で先生のピアノの音と一つでした。あれから1年経ったことを、迎賓館で左足を見つめながら考えていました。

迎賓館でいただいたお浄めコーヒーは、これ以上ないほどガツンと強烈なパンチがありながら、深く広がり何も残しません。「深愛」とお聞きし納得し、ふっと今の自分の中に水の流れを感じました。そのせいでしょうか、先生のピアノは、やさしい水の雫が次々と落ちては広がります。慈愛の雨が広がる世界にいました。体の歪み、澱みが流され水流となっていきます。休憩時間の後に先生は、どうにもならない心配頭と仰いました。半端であり、けじめをつけてないとの言葉に、中途半端な自分の状態を自覚します。何か言い訳を用意して、逃げ腰でいる姿が見えました。迎賓館では何一つ誤魔化すことはできません。後半のピアノの中で、私の中の水圧が高まります。どこに向かっているかは分かりませんが、水の流れが更に勢いよく動き出しました。京都でのコンサートは、いつも大きな決断の要となります。今日もロームシアターで、更に経験させていただくことが楽しみであります。よろしくお願いいたします。

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