詩:友を求めて
友を求めて
昔からわりとだれとでも友だちになれた しかし、真の友はいなかった
今もだれとでも親しく付き合うことはできる しかし、真の友には出会えない
ずっと「親友」を求めて、しかし、それは“青い鳥“だったようだ
そもそも「親友」を求めるのは、わたしの身勝手でしかないのかも
中学の時、家出して青函連絡船で出会った年上の青年、今も旅をしているだろうか
大学の時、剣の早月尾根で出会ったかれの、霧を見上げたまなざしが忘れられない
もう「いちはやき」恋にも似た愛情、長い人生の一瞬の輝きのような気持
そもそもそれは「あこがれ」の光であって、もう求めようもないのだが……
結婚を前提としたようなお付き合いは、わたしには鬱陶しいだけ、「友」がいい!
社交を重視した交流は望むところだけれど、それは信愛ではないし、継続しない
いつも「ひと言」が災いして、誤解が誤解を招き、修正されないまま続くだけ
そもそもひとは「親友」にはなり得ないのかも ずっと孤独な存在なのかも
老齢になって、今さらとは思うものの「親友」を求めている寂しがり屋の自分よ。
傍にいて、自分が崩れるのを止めてくれる人よ。わが「狂気」を冷ましてくる友よ。
いつかあのフォークの名曲「ランブリング・ボーイ」のような存在に出会いたい
そもそも性も年齢も貧富も関係ない、命の秘密を分け合ってさすらうだけ……
※【4/7以来の詩。年甲斐もないと思いつつ……。】