大安吉日

♪もうこの世にゃ住む家がありゃしない

高田渡の古い歌を口ずさみながら、今日も家探しをしていたが、なんとちょうどよい住処が見つかったのだ。親切な不動産屋と一緒に、「そろそろ決めないと……。」と話しながら、隣り町の仲介業者のところへ行くと、「もしかしたら宮崎先生？」と言われびっくり。なんと大学時代の馬術部の後輩で、かれのいとこの子を塾で教えたことがあったのだ。「縁」の恐ろしさよ！　西宮の夙川の南の地で、住宅街の一角。4階というのが難点だが、広く、見晴らしのいい東向きの部屋だった。「ここなら少人数なら教えてもいいですよ。」とか、「家賃も少し負けるように大家に言いましょう。」とか言って、早速、大家に電話してくれたりした。そして、「今日は大安ですよ！」と笑う。梅雨空も晴れて、夙川の土手の木々が緑に光っていた。なぜか六甲から離れた西宮になじまない気持ちがあったのだが、それこそ「小さな勇気」を奮って、申し込みをしてしまう。甲山に続く北山の緑が迫ってきたからかもしれない。