サマリー演習
A「親子丼ぶりが喰いたい!」
B「カレーライスが食べたい!」
AとBとのサマリー(要約)文を答えなさい。もちろん、「親子丼ぶりかカレーライスを食べたい。」は、足し算だし、「昼食に何か食いたい。」は抽象のレベルが飛び上がりすぎでだめだ。賢そうな生徒が、「チキン入りのカレーにすればいい。」と答えたが、これは要約というより、解釈、あるいは手段のレベルで、「要約」(二つの意見を上手に取り入れた)にはなってないと思う。問題ずらしでしかない。わたしは、一例として、「簡単にでき、ボリュームのあるものを食べたい!」ならどうだろうかと提案する。
これは、かつて「KJ法」という発想法を創出した川喜田二郎氏の講座で、物事をどうまとめ、どう要約すれば、よい知恵に至るかの具体策として習ったものである。みんなは、”男の出産”(不可能)と笑いながら、いろいろと案を出し合った。もっとも川喜田先生は、AとBとは、全く違う「志」なので、これを一緒にすること自体、「分類」的発想で、いけないと言われていたが、まあ練習問題として考えさせたのであった。
こういう取り組み・実践を「国語サロン」でやってみたいものと思っている。「核武装」問題でもそうだが、対立する命題を、抽象のレベルを上げて、うまい要約ができれば解決できるのではなかろうか。まずは、賛成反対を言うことは当然だが、もう一歩前進したいものだ。話し合いによって。
高校生たちには、もう一つ問題を出しておいた。皆さんも考えてみてほしい。
C:今度の連休には、沖縄の海で泳ぎたい!
D:今度の連休には、東北の山の温泉でくつろぎたい!
〔明日、わたしの答案を掲載します。〕