生命の育み

三鷹に向かう電車の中、「幸福は、ひたむきに生きることによって成立します。」との高麗さんのメッセージが聴こえました。波が打ち寄せるように、ひたひたと胸に迫り来るピアノの美しい音色です。切なくて泣きたくなります。あまりにも美しいと、なぜ人は泣きたくなるのでしょうか。宇宙の源である愛の海に抱かれ、母の胎内にいるかのように、やさしく揺さぶられ、この上ない幸せと安堵感に包まれます。三鷹のバスの中にいるのにです。「生命の育み」言葉が生まれます。この大宇宙のリズムから外れたら、反生命となり生きていけないのだと分かりました。しっかりと身の内に刻みたいと願う第一部です。

第二部は、いよいよ会場に入っての参加です。「豊穣の内面」「豊穣」とお聴きしただけで、お米の稲穂が黄金色に光輝き、一斉に風に揺れる美しい光景が浮かびました。そんなイメージすら直ぐに吹き飛びます。「豊穣」とは、こういうことかと目を見張り、驚き、何度も噛みしめるどころか驚愕の連続です。ましてや「内面」の世界は果てしなく、奥深くどこまでも広がります。目を開けて、先生のお姿を今日も見つめてしまいました。このお方は、一体どなたなのだろうかと。縄文の女神が突然現れました。縄文人が宇宙と交信していたのを追体験するかのようです。更に、宇宙を身の内に取り込むというか、宇宙を呼び込んだ体感に驚愕、歓喜したと同時にコンサートが終わりました。何て素晴らしいことかと夢中で拍手をしたコンサートは、あっという間に終わってしまいました。先生が表現される言葉を、一つ一つ分かっていく喜びでいっぱいです。ありがとうございます。