光の渦

人間の本性は悲しいと演奏の中ほの淋しい感覚になりました。ところが、キラキラとした音に変わる時、命に愛の光が差し、愛が生まれ、生きる喜びと変わった感覚を覚えました。そして、ほぼすべてに於いて自然界はジェンダーに満ち、それが基にすべての営みがあることに気づきました。しかし人間は？ただ種を残すことだけではないとすると人間は種が更に豊かに生き抜く道を関係により作っていける生命体なのだろうと到ります。関係が自然界との調和をつくり、循環の一つとしてあらゆる命が営まれるのだろうと感じられた第一部でした。また、量子物理学の観察者のお話しも、自然界も、人も「ど真ん中」に在ることで共感が生まれ、何かが作られるのだろうと到ります。今働く場でも、ど真ん中に関係を作っていこうと感じました。そして第二部、アナウンスの最後に、改めましてこの一瞬一瞬の積み重ねが人生と感じ入り、毎日の時間を精一杯に生きようと感じられました。そして更に音の波に身を委ねると、大きな解放のうねりに飲み込まれたかに身体がグッタリとしてしまいました。拍手の力はないと思われましたが、私の周りの方々は元気一杯に拍手をされており、釣られて同じに手拍子を打っておりました。自分のグッタリ加減から、もの凄いエネルギーのコンサートとわかりましたが、奏者の先生はまた遥かにそのエネルギーを受け演奏されていらっしゃったと考えます。
ありがとうございました。

田嶋利江子