運命を乗り越える

新宿文化センターでのコンサートをありがとうございました。

第一部、二部を通じて、これまで行ってきた自分の過ちが明らかとなりました。それは、体を対象化し道具のように使ってきたことです。そして、これが親から受け継いだ「運命」であることを自覚しました。かつてはこの運命に翻弄され体を痛めていました。しかし、二日目を経験させて頂くことで、運命から解放され、命が救われました。ただし、時として同じ過ちを繰り返すことが現在もあります。しかも、自他の命をモノのように粗末に扱うかたちで現れたりもします。コンサートの演奏中でさえも、ピアノの音に集中しようとする意識と、音に反応する体を観察しようとする意識との間で綱引きが行われていました。

それでも演奏中に経験する内面世界に救われました。第一部では、胎内で生命が誕生する瞬間を経験したと感じました。古代の植物のような壁でできたドーム状のものに包まれ、パイプオルガンの音響が上方の宇宙の果てへと抜けると、上方からは一条の光が差し込みました。第二部では、運命は乗り越えられるというメッセージと、それに続くパイプオルガンの音に心が癒され、アンコールにおいて運命は乗り越えられると感じました。

ありがとうございます。