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詩:リスに遇う


六甲南面、住吉谷沿いの森林管理道を行き、黒五谷から打越峠へ

そして八幡谷に下っていこうとしたら、リスが前を横切ったのだ

一瞬のことで、しかし、灰色の頭も尻尾も、まさしくリスだった

六甲山系でリスを見たのは生涯初めて! 78歳の今日は誕生日

 

昨日の煙雨とは変わって、明るい4月の空、新緑の森 残りの花

水曜日、のんびり山歩きできることの幸せを同行者と分かち合う

かれはとかく会話で躓き、思いが渋滞し、周囲も気にかけている

わたしは78歳、お誕生日おめでとう、周囲の挨拶が気にかかる

 

六甲南面の谷を歩き、山の襞を経ていくと、心の襞にも光が通る

そのわずかな心の隙間をさっとリスが通っていき、蟠りが消える

自然の中では、78年という時間の経過は、大したことないのだ

欅の新芽が青空に輝けば、リスに遇ったことの僥倖が心に染みる

 

同行者は、5月の連休にツーリングして九州へ、行くことを語り

わたしは、5月に再度台高山脈池木山縦走に挑戦しようかと思う

いま元気であること、いまリスに遇えたこと、それで十分なのだ

五感と知恵と体の元気こそが信条! 木々と語りつつ下っていく

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