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詩:「鬼は内」


鬼は内

幼少期、大きな家のあちこちに、「福は内、鬼は外!」と豆撒きしていた節分の日
その時も、子ども心にも、「福は内」には違和感を持ち、素直に声が出なかった
外見何不自由なさそうな家庭だったが、あまり「福は内」でないと思っていたから
そして、「鬼は外」にいようと、外の方へいつも気が行っていた、旅に憧れていた

あれから何十年も経ち、裕福な家も家族も身内もなくなり、一人ぼっちで生きている
10年以上前、自己啓発の研修では、「外は福」と言われ、新しい船出を進められた
また、「鬼は内」よろしく、内面に巣食う魔物や闇を一掃しなければならないと知った
たしかに「鬼は内」にいて、自分を苦しめ、気の弱さ故、追い出すこともできてない

ただ節分の前の日に気が付いたことがあった みんな「鬼は内」なのだと
みんな苦しんでいるのだ、意志薄弱と怠慢と虚偽と卑屈に悩まされ生きている
それに負けない強さを手にしたのでもないが、もう少し内面が広くなったのかも
いまも「鬼は内」にいるけれど、それとは関係なしに「福は内」でもあることに

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