草原を駆ける
7月のはじまりの東京高麗屋での催しは「高句麗の地を旅する会」からはじまりました。皆様をお迎えする時に流した音楽は、先生が編集してくださったばかりの6月23日に開催しましたコンサートの音でした。ノンペダルだけで演奏してくださったコンサートです。音が鳴った瞬間、空間と場が変わりました。場は地面にしっかりと根差した揺らぎない力強い場と変わりました。空間は、中心がしっかりと見え、すべてが明らかとなる澄んだ空間となりました。生命は活き活きとはたらき始めました。演奏はどこか懐かしく、ロマンあふれ、過去に生きていた人も蘇り、今を生きる私たちの生命と融合し共に生きていることを実感できます。どんどん余計なものがなくなり、すっきりとします。そして体が立ち上がります。素晴らしい演奏です。一刻も早く皆様に聴いていただきたい気持ちが溢れます。
今日は見たことのない映像を見させていただきました。雪が残る厳寒の12月に集安を訪ねた時の先生が撮影された映像です。真の自分に出会った好太王陵、好太王碑、将軍塚、鴨緑江と、魅せられました。生まれる詩は全体とひとつの体感で詠めました。とても詩が生まれやすい映像を見させていただき、素晴らしい経験をさせていただきました。続いては1998年8月、母が亡くなり初七日もしない時に再び訪ねた五女山がある桓仁県の映像です。天女哀歌の音楽が流れる世界は当時の切ない気持ち、悲しみがありながらも魂が共に在ってくれたので生きて来れたことが蘇る経験となりました。全ての予定をキャンセルし、逃げるようにし、日本に帰る一番早い飛行機に乗り込んだ時、先生が席に着く前に、あなたの切ない胸の内を表す曲を作ってあげるとおっしゃってくださったのです。私はそのお言葉で救われました。胸が引き裂かれんばかりの悲しみに沈んでいました。先生のお気持ちを支えに日本に帰ってこれたのです。その曲が天女哀歌です。その後3ヶ月も経たずに父が亡くなる時、早朝に病院からの呼び出しがあり、急いでポルシェを運転し病院に向かう道中、いきなりガチャという音がし、ずっと壊れていて鳴ることも、動くこともなかったカセットが動き、天女哀歌が流れたのです。瞬間父は亡くなるのだと感じ、胸の内は涙でいっぱいでした。いつも不思議な現象が起こりますが、魂が共にあることを教えていただきます。今日はそのことを思い出し、出直すことを心に誓い五女山を立ち去ったことが蘇ります。今も必ず出直す気持ちで生きています。続く白頭山はより神聖なる世界が現れ、心身洗い浄められます。素晴らしい経験ができる次元を超えた美あらわる映像作品です。今日はすべてが美しく流れ、心満たされる素晴らしい経験ができました。
そしてコーヒータイムが訪れます。高麗屋スペシャルコーヒーを真剣に丁寧に淹れさせていただきました。すべては神々しいお味でした。無事に美味しいコーヒーを淹れることができ、まずはひと安心です。それから創作パフェ作りに取り掛かりました。海藻のゼリーに私が煮たあづき、豆、栗、きなこを入れ、沖縄の美味しいアイスクリームを入れ、白とミントブルーの生クリームで私がお一人お一人の心模様を描きました。出来上がり、運ばれるにつれ、歓声が上がり、大喜びする声が高麗屋の空間に響き渡ります。コーヒーも美味しいとの声があがり、パフェはお一人お一人にピッタリな心模様であったと皆様大絶賛してくださいました。詩を詠む会でもパフェについての感動の詩まで生まれ、皆様が大変喜んでくださっていることがそのまま伝わり、うれしかったです。すべて創り終え、私もまずはコーヒーをいただきました。味わい深く、様々な味が交わり、融合し、全体的なバランスが良く、言うことなしの極上のコーヒーをいただき、心満ち満ちます。パフェは生命が欲するようにし喜びひと口ひと口と楽しくいただき、美味しくてあっと言う間に食べてしまいました。コーヒーともピッタリと皆様にも大変お喜びいただき、私も食べた後は何もなくはるか彼方に通じる内面を感じ、幸せを感じました。詩会もお一人お一人の存在を感じる詩が詠まれるようになってきました。最後の締めとし、ある方が詠んだ詩から見えた草原を駆ける高句麗軍団の詩を私が詠ませていただき、その詩から感じる風についてお一人お一人が一言表現するという展開となりました。初めての経験にワクワクしました。驚くことに皆様の詩を目を閉じて聞いていると、草原を馬にのり、傷を負った同志を抱えながら、駆け抜けている光景が見え、生まれた言葉は「誰も置き去りにしない」と詩に表しました。自分でも感動しました。ある時に読んだ歴史の本だったと思いますが、戦地で亡くなった戦士の亡骸は祖国まで一緒に連れ帰ったと知り、涙込み上げたのです。戦地で亡くなり、祖国に帰れずに異国の地の大地に眠るのは悲しいと感じていました。傷ついた同胞を抱き抱え、馬に乗る突然見えた光景に、胸熱くなり、過去に生きたたくさんの魂が報われ、先生がおっしゃるように先へ行き、新しい時代を創造していることがうれしくありがたく、生きている私たちも先を創り生きていこうと力が湧いてきます。より素晴らしく深まる高麗屋の催しは他のどこにもない経験ができることに働きかけを感じ、感謝します。明日はコーヒーセレモニーと「今日の語り」と詩会を開催します。明日もより良い経験となりますよう、尽くして参ります。ありがとうございます。
