笑って吹き飛ばす力
雨の音で目覚めた朝は、感謝に満ち溢れていました。たった三日間のことなのに、長い間家に帰ってきていなかったような不思議な感じです。心配している母に家に帰ってきたことを電話で報告し、「夕方から講座に出かけるから、いなくても心配しないでね。」と告げると、予想通りの言葉が返ってきました。それは、私を心配しての言葉ですが「どうしても行かなくてはいけないの。」と告げた時、沈黙の後「言い出したら言うこと聞かないからね。」この言葉に、思わず笑ってしまいました。「そうそう、その通り」やっと母にも学習効果が出て嬉しいです。と同時に、三年前の炎天下のあの日も退院の日に、アントレプレヌールサロンがあったことを思い出しました。状況は違えども、「先生にお会いするんだ」との一心で一歩一歩気をつけながら向かうアントレプレヌールサロンです。そして、あの日と同様に皆様にあたたかく迎えて頂き、胸熱くなります。先生のお話をお伺いしながら、なぜか病院で隣りに寝ていた韓国の女性を思い浮かべていました。無口なその方は介護の仕事をしていて、ご自身が腰を痛めて歩けず入院されていたようです。病院の消灯は早く、様々な音が聴こえます。イヤホンで11日の高句麗伝説の配信を夜通しお聴きして、退院の朝を迎えました。驚いたことにその女性が、明らかに変わっていました。低い声で「トイレに行きたい」しか発しない方が、リハビリの介護士の方に自分のことを語っていました。とてもやわらかな声で、母国にいる息子さんのことを語っていました。空間を通して共感領域が変わったとの先生の言葉が、力強く響きます。同時に、自分が恥ずかしくなりました。先生の働きに対して、自分は自分のことで甘えていると痛感します。もっともっと強くなりたいです。昨夜からの日常生活で、やってみて「なるほど」と左手だけでは難しいことが、たくさんあることに気づきます。自分でやるしかないので、色々と試しながら楽しんでいます。駄目なことは痛みが教えてくれます。でも、昨日の朝までは右手で歯磨きができなかったのに昨夜はできたこと。講座でノートは書けないと諦めていたら、ゆっくりですが書けたこと。これら一つ一つが何より嬉しいです。先生にお会いする体の反応はすごく、人間の体の回復力に感謝しかありません。朝から降り続ける雨の音を聞きながら、ニュースでの雨の被害に心が痛みますが、どんな時も明るく前に向かっていく力を、笑って吹き飛ばす力を先生から頂きました。ありがとうございます。