秋のかおりに
京都に入りました。そこかしこに金木犀の香りが漂っています。亡き祖母の庭には銀木犀があります。金木犀より少し優しい香りで、咲くこの季節になると縁側でよく香りを楽しんでいました。吹く風や空からも豊かな秋を感じ、今年もこの季節になったんだと自分にとって特別な気持ちに包まれる独特な感覚が甦ります。先日の三鷹でも虫の声や風が秋を運んでくれていました。コンサートのピアノの音はどこまでも美しく、それでいて強くて、優しくて、大感動です。いつもコンサートでは生命と生命の境が消えていく感覚に包まれ、この世にこんなにも美しく優しい空間が他にあるでしょうか、これを愛と呼ばずして平和と言わずして何というのかと、すべての生命繋がり生きる幸せに包まれます。毎回ご参加されているウクライナの方々が回を追う事に明るくなられていくのが大変嬉しいです。故郷が大変な情勢の中にありながらも一人一人の哀しみを比較出来るものではなく、だからこそ一人一人の内面が豊かに変わります先生のコンサートがどれだけ必要であるかを実感いたします。自分もまた、三鷹コンサートにて体がほぐれ心身が安堵する体感に、連日流れる中東を取り巻くニュースに心身が緊張している事を自覚しました。体が冷えているのも無自覚でした。世界情勢や状況がどれだけ人に影響しているかに気付きます。
先生の音は暖かな光であり希望です。人は心に希望の光を灯せたら、心は安堵し困難を乗り越える生きる力が湧きいてくると、ウクライナの方々からも教えていただきました。
世界中が緊迫するいま、京都コンサートに向かい、本日より京都での活動再開です。この様に人生を送れます事がありがたくて、ありがたくて、心から感謝申し上げます。
