KEIKO KOMA Webサロン

私らしく


1ヶ月ぶりの東京でのコンサート、とても楽しみにして参加したのに、第一部の最初、まるで音が身体に入ってこずに焦りました。冷えた自分の身体を感じ、まるでマネキンのようだと思ってぞっとしました。そしてガラス張りの小部屋越しに外界を見ている不快な感覚と、悪い呪文でもかけられたかのように頭の芯が眠ってしまっている感覚に、一体どうしたことかと愕然とするばかりでしたが、ひたすら静かに先生の演奏に心身を委ねていました。
第一部の後半から、急に光の奔流のようなピアノの音が頭頂部から流れ込んできて、次第に体中に血が通い始め、そして自分の身体を取り戻していっている体感がありほっとしました。
「軸」というコンサートメッセージを意識していると、かえってピアノの音をはじいてしまう、対象化している感覚がありました。メッセージのことを忘れて、ただただ音と共に居させて頂くと、身体を取り戻し、同時に軸が体の中にちゃんと在るようになりました。第二部の「愛の軸」というメッセージをお聞きして心が泣いていました。感謝、という言葉でも違う、なんと言い表して良いのか分からなくて、心が泣いていました。ただただピアノの音と共にあることが幸せで、安心で、そして自分の身体がしっかりとこの場にある感じが何ともいえず幸せでした。
先生のピアノの音は、今までと全く違うピアノの音でした。それは大地から木や草や花が生え、成長し、枝葉を広げ、花を咲かせるような、それぞれの生命がぐいぐいと真っ直ぐ伸びゆく、力強いベクトルに満ちていました。その音を聴いていると、とても私らしくなり、私らしいリズムを取り戻し、自分自身を取り戻し、しっかりと地に足を付けて立ち、動けるようになる、そのことがとても幸せでした。有り難うございました。さらに、恋しいような懐かしいような、わっと飛び込んでいきたいような響きの音があり、魂の底から揺さぶられました。
日頃生きている中で、気づかないうちにどんどん疎外されてしまうこともコンサートの前半のショックな体験から分かりました。抜け出し口はやはりコンサートを沢山経験し、強くなり、そして美しくなり、自分を顕して生きていく道をつくっていくよりないです。
明日は三鷹、風のホールのコンサートに参加させて頂きます。
どうぞよろしくお願い致します。

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びわ湖ホールにて
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魂の表現
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福島の桃