深まり
道端に咲く一輪の野菊に、心が動きました。咲きかけている小さなその姿に、深まりを見ました。自然が季節と共に深まるように、季節が生み出す彩りの深みは美しいです。今、この瞬間瞬間、変化し続ける自然の営みの中には、余計なことは何一つありません。反省すら無駄な時間だと気づきます。気づくと余計なことに時間を費やし、何でそんなことをやってしまうのかと思いながらやり続けている時は、自分が逃げている時だとわかりました。呪縛のようにパソコンのトップニュースを何度も更新させて見続け、挙句の果てに疲れ切って寝てしまうのです。やることもやらずに、今日もできなかったと焦っている自分が滑稽です。習慣とは、恐ろしいまでの惰性の繰り返しだと気がつきました。私の生命の奥は、あの野菊を見た瞬間に感じたままであります。あの野菊のように私の生命が深まると同時に、そのまま生きていけるように生き、始めます。今日も美しい青空に感謝する日曜日です。