KEIKO KOMA Webサロン

母の香り


昨日の午後は、母の病院で最後の面会と面談に行って来ました。来るたびに退院を知ったスタッフの方に「退院して大丈夫なのか」と何度も聞かれるので、「こっちは何十年も住んでるんだ。あなたが帰るんじゃないから、余計な心配するな」と言った話を聞き大笑いしました。確かにその通りです。ですが「あの時、トイレに倒れたまま死んじゃえばよかったのに」と、突然母が言いました。なぜと問えば、「死んでたら、こんなにお金かからなくて済んだ」と言います。「でもね、死んでたら後悔残るよ。今こうして助けてくれてる人たちがいるよ」黙って私の顔を見つめていました。三鷹のコンサートに向かいながらライブ配信をお聞きし、母の言葉がずっと気になっていました。先生の世界は、生命のきらめきに満ちています。一面に輝き、きらめく世界にいました。第二部は、大海原への出航です。光の道が見えました。母は、悔しかったのだとわかりました。それももう終わりです。家に帰るのです。ザンバラ頭を、行きつけの美容院できれいにしようよ。嚥下の力は問題なく、入れ歯が合わないから介護食にしていたと聞いた瞬間、やっぱりと思いました。だったら入れ歯を調整して、好きな物を食べようよ。白いお握り食べたがってたよね。トイレに行くのも、臆病になると言う母。それも大丈夫、ゆっくりチャレンジしてみようよ。コンサートの中で次々と生まれるこたえです。マスクの下で、母の香りが漂います。先生が仰る通り、すべては可能なのです。力満ちるコンサートをありがとうございます。

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比叡山 工房にて
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デモで交通が遮断されました。
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珈琲即興詩5:新五女山アイス