日々再生する 新生命のはたらき

あれこれと考えた末に一晩ぐっすりと寝て、一夜明けると爽やかな目覚めあり。身体内のどこそこからやって来る閃きに従い動いていると意外な展開もあり、筆もすすむ。

ある日、或る人に出会い、その方の話から自然と一人映画館に。懐かしの「八犬伝」!! 昔は東千代之助や大川橋蔵などの若侍が八人、不思議な透明の玉を光らせて次々と魂が中心に集まるように力を合わせ、悪に、闇に立ち向かう。痛快なチャンバラ大活劇が大層面白かった。孫悟空、猿飛佐助、煌びやかな色彩溢れるアニメのように八犬伝は華麗な衣装に身を包んだ若侍たちがSFXに溶け合って飛んだり跳ねたり時空を泳ぎ回り、悪や闇と対決する。
「幻想的な世界であるとはいえ、しっかり経験すると現実がより豊かになる」との いだきしん先生のメッセージが蘇る。

しかも映画では滝沢馬琴と葛飾北斎、二人の老翁が馬琴の家庭を舞台に虚の八犬伝物語と実の現実生活を往来し、まさに幻想的な世界が現実を照らし出す空間を見せつけてくれる。理屈っぽく偏屈な鶴屋南北も地下の回り舞台に登場しおどけている。しかし映画はここまで。主役もみんなも人間の限界を悟り止まる。
「 人はただ衰えて死にゆく生命（いのち）を、なすすべもなく死を迎えます。」

幻想や現実を遥かに超えた真実に迫り、闇をも溶かす真の愛、誰にも理解できないたった一人の壮絶な戦い、ピアノ演奏は ＜体の中心から力が湧き 新たに成しうる身体、生命（いのち）に転換し成していく精神、肉体のはたらき＞を起こしてくださり、誰もが大転換のとき・・「再生」を迎えます。遥か以前からの再生の先駆者である いだきしん先生は生理的な病や老いを寄せ付けない全く新しいいのちを育むフィールドを創造し続けてくださる。一人ひとりに何ができるんでしょう？自己の存在を表すことよりありません。潮時です。深遠なる愛に心より感謝致します。