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反戦集会を思う


先日、埼玉の知人から『まぼろしのメット』という、1970年の安保闘争のときの写真集が送られてきた。「反戦反核」「安保をつぶせ」をテーマに、清水谷公園や、赤坂見附で、市民のデモ隊と機動隊が激突したときの写真だ。ヘルメットにタオル、道一杯に両手を広げ、あるいは歌い、あるいは叫び、こぶしを挙げている。戦後25年、ちっとも平和にもならず、ます、あす体制強化になっていく世の中に、市民が立ち上がったのだった。しかし、この騒動は、結局潰されたままで、人々はそれぞれの日常の中に隠れてしまい、消費社会を謳歌するばかりになってしまった。それからもう50年、「コロナ禍」の混乱の中で、このままではだめだと分かりながらも、市民側からの大きなデモもなく、政府の不正と身勝手に嘆息するばかりである。あの時のエネルギーは何だったのかとも思うし、結局、騒乱では世の中良くならないのかと思ってしまう。思えば、今年は戦後75年目の8月15日を迎える。いつもの「反戦詩朗読会」も中止になったという知らせも来た。
デモや集会をやろうとは思わないが、それでも民衆の「声」は、あってしかるべし。市民一人一人の「訴え」や「歌」は、伝え続けたいものだ。生徒たちに、「世界を作り変えるために」という文章を教えている以上、「自分たちの動きがとうていその力になるとは思わない。また、結局はつぶされてしまうだけでしょう。」という高校生の声には反論していきたいものだ。

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