KEIKO KOMA Webサロン

凛々しく生きる


髪の毛が少ない。年齢にしてはかなり顔が更けている。すぐに過激な言葉を使う。人に自分の意見を押し付ける。とち狂ったような意見でも、珍しいだけのことでも高評価する。基本的に理不尽。本をたくさん読んだらスゴイと思っている。自分をスゴイと信じ切っている。作る書類は誤字脱字だらけ。平気で生徒にお菓子を配る。だが、そこまで見ていて腹が立たない。一緒に居たいと思わないけれど……。

 

中間考査のとき、両親の人物スケッチをしなさいという課題だったのに、その生徒は、こんな文章を書いてきた。(わたしのこととして)誤解が多いし、変にとらえすぎているが、「押しつけはしてないよ。もっと君と話したいもの!」だけコメントしておいた。今日得た「凛とした内面」から程遠い書き方に落ち込んでしまう。が、かれが学校に来なくなった。「体調不良・精神的不安定」とのこと。クラスのみんなも知らん顔をしている。担任もあまり触れたくなさそうなのだが、わたしは気がかりが増すばかり。悩める若者を見て、どうしようもなく、眺めているのはつらい。

妙に関わると、しがみついてくるばかりでは、今度はこっちが迷惑するし、父兄からも誤解されたりする。また、そういう生徒は、弱さを正当化したいだけであったり、自己変革より救済ばかりを要求してきて、うっとうしい。だから、係わるのも大変だ。

人間として、どんな状況であれ、「凛」として生きようとするところがない。それには、先生・生徒の区別も、年齢差も、性別も関係がない。「姿や言動がキリッとしていて勇ましい」という意味の「凛々しさ」がほしいものだ。「大言海」によると、「非常に賢い」という意味もあったそうな。せめて、暗い目つきでつまらなさそうにしていた、その生徒に「凛々しく生きる」ように言ってやりたい。

 

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盛岡市民文化ホールにて
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狛江エコルマホールにて
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リハーサルの後のフィルハーモニー舞台にて