円を描くように

三鷹でのコンサート、輝くような美しい空間でした。素晴らしい経験をありがとうございました。

第一部では大自然の中にあって、天からの光が注がれずっと充電されているような心地よい暖かさを感じていました。山々の緑まぶしく、吹き抜ける風は優しく、ふとどこまでも深い鮮やかな蒼さを持つ海があらわれました。ずっと先には石の建物があり、海の蒼さがアラビア海や地中海を思わせ、輝く太陽の鮮やかさが海の蒼さとのコントラストに神々しく映えていました。空にある太陽の輝きはどんどん増し、まるで太陽の神様が顕れたかのようでした。そして心がどんどん拓かれるような解放感に満ちていきました。こんなに美しい場所が戦禍を被るようなことがあってはならないと感じた第一部の経験でした。

第二部はただ風とたわむれるように空間を去来する風を感じていると、何もない真っ白な空間にただ在る自分自身を感じていました。肉体を無くしたかのようにただ空間と溶け合い、円を描くようにそこに在る存在とひとつになっていきました。自他のない空間、この場に身をおけることのこの上ない幸せを思いました。

アンコールの演奏は心に響き、手拍子が素晴らしくひとつで、本当に幸せいっぱいなコンサートでした。

関西の高句麗伝説では新しいシンセサイザーが登場するとのお話があり、あの東北の経験から更に進化するとは恐ろしいと感じています。逆をかえせばもうそれほどまでに限界なのだと感じつつも、このコンサート後の空間の変化のスピードに可能性も同時に感じる今です。素晴らしいコンサートをありがとうございました。