KEIKO KOMA Webサロン

一変


無事に先生のコンサートに参加できましたこと、感謝いたします。ありがとうございます。久し振りに社会復帰をしましたが、やるべき仕事があることはありがたいと動く体を通して実感しております。急いで帰り支度をしながら高麗さんのメッセージが聞こえた瞬間、間に合ったと手を合わせました。「今から、これから」お聞きしながら、こんなことに負けていられるかと強い気持ちが湧き起ります。冷たい風を受けながら駅に向かって歩く中、全身が汗ばんでくるのです。先生の言葉の一言一言の力が、入ってきました。電車の中で目を閉じお聞きしていると、青空が広がります。先生の青空は曇ることなく、どこまでも力強く広がる青空なのだと、私も青空の中にいました。あんなに出ていた咳が一つもなく、ただ青空の中にいました。

三鷹でバスがなかなか到着せず、第二部に間に合いますようにと祈りながら、ギリギリ着席できて胸を撫で下ろしました。「愛は今から、これからの生きるちから」今、ここにこうして居られること、すべてはここに運んで下さるように動いていることに、感謝しかありません。ところが演奏が進むにつれて、静かなピアノの音の時に咳が飛び出す気配を感じ、抑え込もうと体に力が入りました。今はダメと押し込むことに必死となればなるほど、咳はこみ上げてきます。何度か演奏中に、咳が出ました。緊張すればするほど、身が縮こまるように胸に力が入り身構えていました。演奏されていらっしゃる先生に、申し訳ない思いでいっぱいでした。と同時に、周りの方たちに対しても同じ思いでした。ですが、そのような緊張は長く続きません。いつしか寝込んでいた時と同じように意識がなくなり、呻きのような短い音を発した瞬間、一変したのです。抑え込むように丸まっていた体がすくっと起き上がり、背筋を伸ばし目を開いていました。力で覆われた胸が解放されていました。何もかもが、一変された世界でした。何かを恐れて抑え込むことは、何一つないのだと教えてくれる世界は、今まで見たことのない色です。私が「はじまり」と呼ばせていただいている、先生の写真パネルと同じ色です。天上の雲の上から光り注ぐ太陽の光です。あの一面を覆うやさしい光は、三鷹で始まった「いだきの日」であったと、今思い起こしました。アンコールは、更に一音一音が植え付けられるかのように入ってきます。長い冬を乗り越える、白くて細い木の幹一本一本の姿がありました。凛として立つ姿が美しく精悍なる姿が、そこに在り、先生の姿と重なります。生きる姿勢を、音に、姿に見、それは私たち一人一人であるのです。ここに書きながらにして、経験したことのあまりの大きなことに驚きます。正に、今から、これから、やり続けるのです。ありがとうございます。

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三鷹市芸術文化センター 風のホールにて
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モスクワにて
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行商2日目