一人一人の生命の煌めき

今朝の公園は木々も、池の水面も、その上に広がる青空も、洗い上がってピカピカになっていました。洗い立ての清々しい空間で、鳥たちは元気いっぱい鳴き交わし、池にいる鴨たちも、道をゆく犬を散歩させる人達も、犬も、みんな心穏やかにそれぞれの生命を生きていて、その中に私も居て‥。「先生のなさることは凄い‥。」と心に言葉になると同時に心に涙が滲みました。
昨夜のコンサートの冒頭では、温かくて柔らかい、宇宙の胎内の羊水のゆらめきを感じながら、こんな安らぎがあるのかというくらい深い安らぎの中に皆でいだかれていました。先生のピアノの音は永遠に流れる大河であり、大河の水面に輝く無数の光の煌めきでもあり、その無数の光の一つ一つに、私達一人一人の生命の煌めきを見ました。
父母や祖父母との係わり、そして夫との係わりの、何かとてつもなく膨大な時間を遠く喪ってしまった‥という後悔と悲しみがいつもありましたが、先生の演奏なさるピアノの音の大河の中で、喪われてしまった‥と思われた時間は永遠の中に溶け込み、今の私の裡に生き生きと豊かにあり続けていました。そして私の生命は皆の生命と一つである生命へと生まれ変わり、永遠に流れる大河の無数の煌めきとなって喜んでいました。
父も母も、夫も、今は亡き祖父母も‥、皆それぞれの生命を生きていて、ひとつとして同じものがない、掛け替えの無い人生を生きています。それぞれの人達に人生があり、より良く生きようと働き続ける生命があることが今、私の心に滲み入るのです。
いだきしん先生、2日間も連続でピアノコンサートを開催して下さり、心から有り難うございます。先生とずっと共に生きていきたいと願う私の生命です。