日本にて

ウラジオストクでは通信状況が悪く、私のアイフォン、アイパッドはメールも見れなくなります。それでも同行してくださっているスタッフのアイフォンを見せていただきながら、日本、モスクワとのやりとりはいつもと変わらずにできましたことはありがたいことと感じます。写真は全く送信できずにいます。日本に帰ってきてやっとここにアップできました。先生の羽織コート姿は嬉しく、新しい春風を運んでくれました。マーブリングの羽織コートを着てみるとおっしゃった時には冗談と思いました。が、羽織られると新しい風に触れる希望と喜びが生まれ、冗談ではなく本気になって着てくださっていることが感じました。新しい風が吹く空間に居ることは素晴らしいと感じます。

今日は、朝起きた時に窓のカーテンを開けると、まだ夜が明けてない真っ暗な風景が目の前に飛び込んできました。夜景を見ているようでした。なんて寂しい風景でしょう、と悲しくなってしまいました。初めてウラジオストクに来た時も同じに感じていたことを思い出しました。大地に眠り、無きが如くにされてしまった魂が動き始め、新しい層が見えてきました。今日、帰国後のビデオ講演会にて即興詩を詠んだ時、大地に埋もれる魂が空間に現ると、闇の覆いが溶けていくことが見えました。いつも目に見えない世界が見え、生命に負担がかかるエネルギーを身に感じ、とても苦しくなりますが、このような経験をした後は、大地も変わり、空間も変わり、私達人間が生きる世界が変わるのです。このような働きは先生よりできないこととよくわかっていますので、良い社会を作る道は大地に埋もれる魂が目覚め、動き始めていく動きを作ることと見えました。私は即興詩も詠ませていただき、何より先生のコンサートをたくさん開催させていただき、過去の歴史が清算され、人間の生きる世界が丸ごと変わる時を作っていきます。

ウラジオストクにて阪神大震災が起こった日であることを体のしんどさからわかり、年月が経っても、変わらないことはあってはならないと身にしみました。

疲労困憊で帰国しましたが、ビデオ講演会をさせていただくめぐりとなり、感謝ばかりが溢れます。休んでもよくなることはないとは重々わかっていました。表現できる機会を与えていただき、ありがとうございます。