山なみの確かさ!
居住まいを正した六甲の山並みが、わたしの心に確かさをもたらす
西宮の酒蔵通りから臨港線を芦屋までバイクで走っていくと
秋風が気持ちよく体に吹き付け、右手の青空に山並みが迫る
一つ一つの襞がくっきり見え、山際まで立ち並ぶ家並みが輝いている
この街に暮らし、仕事をし、人と交わり、生きてきた何十年ものことが
すべて無駄ではなかったような気がする、心が充実しているのを知る
今朝読み終えた劉慈欣の『三体』のせいだろうか、宇宙規模の生成や消滅、太陽が三つあるとかいう三体問題、さらにはミクロ粒子の操作など、私にはさっぱりちんぷんかんぷんの記述が続くので、もううんざりしてしまい、それでも400年後の人類の消滅なんてことが気になって仕方なかった。そういう漠然とした思いや、知らない分野に関する不安を、少しの間、脇の置いておけるような気にさせる風景だったのだ。「存在の確かさ」を心から味わえたような気持ちのなったのだ。仕事も進み、明日への準備も整った。良い日曜だった。