「身に通ふ宇宙」、豊かなる生命空間
京都だからでしょうか?弘前の高句麗伝説の強烈な印象からガラリと変わった高句麗伝説でした。到着がギリギリになり2階席に入りましたが、広々とした独特の空間に目を見張りました。いつもと視点が変わったこともあり、ステージ全体に大叙事詩空間を感じ、静かに遊泳しているようでした。
心澄ますと次第に叙情詩に変化していくように感じました。京の土地の歴史、風土が宇宙生命の神秘とダイレクトに繋がるようでした。地底からか、宇宙の果てからか、深海からか・・・、遥か彼方から呻くように聞こえていた未知なる音はいつしか歌を詠むようにやさしく心に届きました。
土地の歴史は人の歴史、天を地に表すとは宇宙空間と大地全体が時空を超えて響き合い、人間の内面を通して融合する瞬間瞬間、叙事詩であり、かつ叙情詩である瞬間瞬間、「身に通ふ宇宙」という先生の表現が喚起され、天を地に表す国創りは内面の豊かさからはじまることがよくわかりました。
高句麗伝説・京の地での豊かなる生命空間をありがとうございました。