ひとつ

特別な地、弘前に伺わせていただくことが出来まして、誠にありがとうございました。心に生きる様々な光景は、尊い方々との一瞬一瞬であり、真人間とし生きる指針とし生き続け、感謝申し上げます。
黒石インターを降り、弘前市内へと向かいますと、四方八方に青い空、白い雲が広がっているのに、黒い雲の集まりがあり目にとまりました。岩木山の隣、リハーサルも行われているでしょうコンサート会場あたり一帯と確認するまでもなかったのですが、只ならぬ気配に身も引き締まり、朝から何気ない事も事が進まず、大きな山を乗り越えさせて頂く「高句麗伝説」であると心新たに向かわせていただきました。
琉球紅型のお着物をお召しになり、えりかちゃんの創作髪飾りであることをさりげなく紹介された高麗恵子さんのお気持ちとひとつとなる人の心は、時と場を超え多くの魂を表す拍手となりました。いだきしん先生、高麗恵子さまが登場された舞台への拍手は鳴り止まず、高麗さまのちょっとした所作に反応し、拍手は強くなり、共にお祝いさせて頂き感謝しました。この30秒か1分ほどの出来事は、ぬくもり溢れる人々が、大きな樹を中心に生きる世界を表していると、感動しました。
第一音が生まれると直ぐに即興詩をあずかります。最初からひとつで、最も深く尊く、大きな「ひとつ」で驚きます。自分ひとりでは到底認識できない尊い世界に触れ、真新しい経験の連続です。目先のことにとらわれがちな現代人ですが、視点を変え、広く大きくすることで心持ちは変わります。しかし意識的に其れを行うことではまた人を管理し自分もコントロールし不自由です。真の自由の経験は、いだきよりなく、心と身体のみならず精神も魂も、認識できぬ存在までもをわかっていける「高句麗伝説」の経験は、世界中の人々に必要と、強く再認識します。
盛岡へ戻る道中、偶然、満天の星をあおぎました。生まれて初めて見るものすごい星空です。「宇宙の花」と詠まれる詩が心に浮かび、人間ひとりひとりの存在あらわす時を祝福していると感じました。先生、高麗さまの存在も伝えてくれます。そして、真っ暗な山中に入っていかれ恐怖を乗り越えたとの先生のお話を思い出し、物事本気で探求したり取り組むとはどのような事なのかを山から教えられた気がしました。流れ星を見たとはしゃぐ大きくなった子のよろこびようも新鮮で、楽しくもありますが、共に過ごす時は、四六時中、聖なる世界で生きる訓練ともなり感謝します。

途轍もない１日１日をありがとうございます。即興とは信じがたいと言いたくなります圧巻の「高句麗伝説」。真に幸せな経験は人類の宝です。

ありがとうございます。