あらたな空間

浄めの雨にあらわれ、東京も明るい日差しの中、気持ちの良い風が吹いています。

昨日は天候や時間的なことから決めかねましたが、やはりお着物で伺いたいと感じ、迎賓館に向かわせて頂きました。事前に休憩なしとお聞きしこれまでにも増して只事でないと臨んだ先生の演奏は、ほんとうに途轍もない音の連続でした。力強い怒涛の音の中、姿勢を糺しながらも、途中では理不尽なことやどうしようもないことに対する感情が湧きあがってきました。打ち消しても収まらず、只々、凄まじいほどの音を必死に聴いているうちに変化し何もなくなっていきました。世界に、宇宙に轟く音、先生の渾身のお姿、、、かけがえのない経験をさせて頂き、ここから生きていくと心静かにうまれました。

コンサート後にはお着物のまま、「本音で生きて下さい」講演会に参加させて頂きました。高麗さんの深いお声が心に響き、先生、高麗さんにお会いできること、ほんとうにこの上ない尊い機会とあらためてうけとめます。生命の要求である「本音」で全力で生きなければ先はないと、お茶室に伺ってから気づくことが続きます。つくってきた自分も我も限界であり、ありのままにみとめるよりなく、わかれば変わっていける恵みに感謝よりありません。どんな状況でもここから始めて、出会えた生命で真をあらわしはたらいていこうと心します。あらたな空間ひらかれ、大事な時を、まことにありがとうございます。

本日も応用コース、「死について」を開催してくださり、ありがとうございます。

天田敬子