腹具合の良さ！

　「おいしいものを会食できるのが一番いい！」と聞いても、孤老で、金銭的余裕のない身には困惑するばかりだったが、それは頭の悪い癖で、体の方は、お腹の方は、どんどん楽になってきて、もう講座の途中から、快活そのもので、あらためて講座の席にいることの幸運を噛みしめていた。帰途も、四条烏丸まで歩いたり、夙川のほとりを遠回りしたりして、「一日１万歩」を達成し、食事を作り、深夜過ぎに寝たのだったが、快眠そして快便、塾の仕事も快調に出来た。「整腸剤」でも飲まなければ、と思う愚かさは消え、昨夜の二つの講座と高麗先生の講演会こそが、体に良かったのだ、とあらためて気づく。
　なにも心配することもない。あらためて勉強したり精進したりすることもない。“古い頭”はしばらくご遠慮願って、“新しい頭”の方に切り替えればいいのだ。「老子」の35章をみてみる。「執大象、天下往、往而不害、安平太」の「道」を行けばいいのだと書いてあった。「ただ手を当てる、受け止める、結果を気にしない」という妙な説明が面白かった。気にせず、自己表現し、歩いて行けばいいのだ。――ほんとうに穏やかな気分でいられる！
　イダキを知り、先生に巡り会えた、わが強運！