月光に力を得て
わざわざ京都まで出向したのに、その学校は休みだった。今日がその放課後講習の最終日だったので、風邪気味をおしていったのに。派遣会社からは何の連絡もなかった。とにかく来週に順延という話になったが、その帰途、その会社から、出講を依頼されていた奈良の学校の話は、わたしの年齢の高さと新しい企画の都合でだめになったとの連絡が入る。これで先のことはゼロになってしまう。「年齢」ことを持ち出されたら、こちらはどうしようもない。元気に働いていることを、迷惑がられているようにも思い、不愉快極まりない。
でも、それこそ年齢のせいかもしれないが、余り落ち込まないでいることにしている。嘆いてもどうなるものでもなし……。また、腹を立てたり、騒ぎ立てたりもしない。つまらぬやつ相手に喧嘩しても、結局はこちらが空しくなるばかりだから。――で、とにかくこうして書き出す。そして、もう何もせず、風呂に入って寝てしまう。明日は明日の風が吹く。いろいろ考えたり、悩んだりするのは、「言葉」を使う。だから、その言葉を書きだし、あとは夢にでも見て放出し、「本音」(これは言葉でなく魂の響き)に生きるにしくはなしだ。
窓から見る月が煌々と明るくきれいなので、なにか希望も持てるので。(2/13)
何回もトイレに立つも、繰り返し見た夢は、どこかの拠点をみんなで大掃除しているのだった。あまり仲良くなかった人まで来て、一生懸命やっている。
冷蔵庫の裏の汚れまで落としているので、そうか、そこまで徹底的に掃除しなければだめなのかと思ったりしている。でも、きりがないことだと思いつつ、朝を迎えてしまった。今度は西の空に、まだ明るい月が残っている。うれしかった。(2/14)