狛江「出会いの一日」に参加し
こんなにも多種多様な動物たちが、遠く地平線を望む広大な地に生息し、タンザニアのあるアフリカは全ての生き物の発祥地であると感じました。受容も共感も全て満ち、宇宙そのままが在るようにも感じられ、始まりの大地であり母なる大地と言葉が生まれます。野生動物の精悍な姿は美しく、何故美しく感じるのかと画面に見入りました。一瞬一瞬の風、空気とひとつに、生きることに無駄なく、そのままを命で受け入れていると映ります。またキリマンジャロの存在もただひたすらに受容と映り、全てを包む包容力は女性性を感じました。なんて果てしなく広大で優しい大地かと、先生の表現から溢れ出るタンザニアの大地に浸り感じ入りました。
ザンジバル島でのお話しは何度も伺っておりましたが、改めて上映前のお話しとして伺うと胸に突き刺さります。自由で大自然とひとつにあった人々が尊厳を奪われ「商品」とされた人生は、同じ人間として悲しみ以上の、言葉ではいい表せない気持ちが湧きます。どちらも人間で人間の性(さが)を思い知る出来事でもあります。ビトラでの映像と演奏は、とてもリアルでした。ずっと叩かれる太鼓の音は、街中から天へと響き、「天をこの地にあらわす」魂を呼び覚ますかのように聴こえました。終わった後に高麗さんが側にいらっしゃり、赤いお衣装からもう着替えたのかと一瞬驚いた程に、ライブのような体感がありました。ご縁あり、アレキサンダーの足跡を辿るめぐりであったとお聴きしました。モザイクの雌雄の鹿が木を中心に並ぶ姿が天意を表す地上の美であり、それを漢字にしたのが「麗」と捉えておりますが、お言葉にもありましたが、世界中に「天意を表す」精神を持ち続けた人々は散らばってあることに改めて気付かされ、詩で表現下さったことで、魂に届き目覚めていると希望が湧きます。その魂たちと心ともに暮らそうとあります。
ありがとうございました。
田嶋利江子