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サウンド桃のような微笑み


「お祭りでくじ引いたら一等賞だったよ。あんたにプレゼントだから、ボストンバック開けてみな」帰宅するなり、母が嬉しそうに教えてくれました。「一等賞?すごいねぇ」「続けて二等賞も当たっちゃったの。でもそれはアイス二つだから、あげられないから私が食べた」帰ってくるなり大笑いです。一等賞はブランドのハンカチでした。父とJullyに報告して仏壇にあげたと告げると、「うふふ」と柔らかな笑い声で笑いました。昨年六月に倒れて以来、初めての笑顔と笑い声でした。胸が熱くなりました。

今朝はお盆の準備をしました。毎年、私が組み立てる灯籠等のお飾りをし終えると、昨年のお盆の記憶がまったくないことに気づきました。病院通いで必死でした。月日をしみじみ思いながら、お線香を上げ父とJully の写真を見つめていました。お盆は不思議です。やることをやると、心のけじめがつき穏やかになります。帰り際に「私、これからは何でも参加することにした。今まではバカにしていたけど、ティッシュ一つだっていいじゃない」母が突然云いました。「そうだよ。貰えるものは何でも貰ってきてよ」意欲が出てきた母の表情は、ふんわりと明るくて嬉しくなります。サウンド桃のようなピンクの微笑みだと思いました。生きる力をありがとうございます。

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新宿文化センターにて
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五女山の愛
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レバノンより