北上の大地と先生の音に癒されて

北上コンサートに参加させていただき、ありがとうございます。

娘と話ながら二人でゆっくりと北上川に沿って歩き、広い空の美しさ、水面の輝き、風の優しさに生命が癒されます。

里山に包まれたみちのく民俗村に立ち寄り、北上川流域で生活していた古民家や縄文時代後期から室町時代へと変化した竪穴式住居の中にも入ってみました。藁葺き屋根の天井は高く、大きな釜戸があり、皆で囲炉裏を囲み食事をしていた豊かな風景を思います。
鳥の鳴き声だけが聞こえ、吹き抜ける風がとても気持ちよく、自然と優しくなれるところです。

いだきしん先生のコンサートに向かうと入口に笑顔輝く高麗さんが居られ、優しく皆を迎えて下さり、それだけで涙滲みます。
北上哀歌とのメッセージをどれ程理解出来たか分かりませんが、先生の音は優しく全てを包み込み、自覚していなかった体の緊張が解れていきます。体が緩むと頭には様々な思いや意識が出ては消え出ては消えていき、身を委ねていくよりない状態でした。
とても心地よく、生命が癒され、苦しかった状態が抜けていきました。

受験が終わった娘は、未だ何かに取りつかれるように勉強をし、不安にかられ、突然襲ってくる腹痛に悩んでいましたが、コンサートの帰り道突然泣いて『勉強していないと落ちこぼれる、塾の先生に見放される』等、自分の苦しかった気持ちを吐き出し、そして急に元気になり、早足で駅に向かって歩いていました。
自分ではどうにもならない状態をそのまま受入れ、解放下さり、一人一人が元気に生きていけるように変化していける先生のコンサートは、軌跡の連続です。

北上コンサートに参加出来、本当に感謝しております。ありがとうございます。
長崎佐智江