詩:梅雨明け
梅雨明け
秋田の大雨、氾濫が気がかりだが
近畿地方の梅雨は明けたようだ
強い日差しと蒸し暑さの中で、街は輝きを取り戻した
山と川からの風が、新鮮な思いを運んできてくれる
いま、わたしは既成概念の外にいる。これまでの価値観や幸福感の外にいる。
主体とか自意識も、自由意志も虚構に過ぎない、と聞きかじったこともあろう。
さらに脳の働きについての知見や、「ゼロ・ポイント・フィールド」のことを知ったからか。
必然や責任や性差や年齢や常識から離れて、偶然や感覚や知覚の方に親しみを持つのだ。
なぜかわからないけれど、その音に癒され、内から命が再生する感覚を喜ぶ。
どうしてかわからないが、その光の中に、体の深奥が共鳴し始めることを楽しむ。
いますぐの思いがけない収入や病気治癒でなくとも、そっちへ向かっていることへの信頼
分かりやすい支援とか援助じゃなくとも、孤立とは別の共生感覚の方に向かっている確信
心配や不安の外にいて、この夕べを楽しむ
だが刹那主義ではなく、言葉だけでもない
たださっきのメールで、少しその人が信じられた
通りすがりの学生の眼差しに、美しい光を感じた