迎賓館コンサート
久し振りの迎賓館コンサートは、何もかもが久し振りと感じました。迎賓館のタペストリーは、一つ一つの石がキラキラと煌めいて揺れていました。その美しい輝きを見つめているだけで幸せで、この場に居られることに感謝しかありません。先生にお会いすると当たり前ですが、自分の有り様が露わになり浮き彫りになります。先生のピアノの第一音が、ストーンと石が落ちるかのように響き渡ります。これ以上ないほど奥底の底まで、掘り下げていきます。様々な思いや言葉にならない要らないものたちが、脇道に弾かれるように飛ばされて消えていきます。奥底に辿り着いた時、一体何があるのかと怖いような不安な思いが一瞬過ぎります。そこには、何もありませんでした。先生のピアノの音だけがありました。あまりに美しく深遠なる世界、そこから始めるのだと身を正します。やると決めたことをやります。今日は午後から、3回目の足の手術を受けてきます。「最善の本性」京都のコンサートは、手術室で医師、スタッフの方々と共にライブ配信を聞かせていただきます。よろしくお願いいたします。