空に舞う樹氷の雪片
金剛山に新年登山。夜来の冷え込みに薄雪が残っていたがアイゼンを使うほどではなかった。それでも8合目辺りから樹氷が見られ、そこから舞い散る雪片が青空に映えて、得も言えぬ美しさだった。この「瞬間」に出会えたことで、昨日の「存在論」のもやもやがいっぺんに解消された。実は、どのくらいのピッチで登れるかとか、時間はどのくらいかかるだろうか、などと通常の時間観念の中で山道を歩いていた。しかし、この碧空と純白の結晶に出会えたら、もう時間の外にいた。いま、ここにいることの喜びをかみしめた。この自然の美しさに共感するように生きていけばいいのだと感じた。現に、体は軽くなり、気力は新たになり、どこまでも行けそうになり、鼻唄まで出てしまった。自分を高めるために戦い、学んでいかねばならないと、改めて思った。