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詩:鴻の湯


鴻の湯

 

昨日、8月11日、午後6時20分、なぜか但馬、城崎温泉鴻の湯に入っていた

コウノトリならぬ親切な女性が、暇しているなら、と誘って、連れてきてくれた

ちょうど『人生と運命』を読みかけて眠くなっていたときなので、すぐに乗った

道中の四方山話の中から、彼女がわが体調を労わってくれていることが分かった

今から1400年前、コウノトリが足の傷を癒したと伝わる古湯、庭園露天風呂

百日紅の赤色が薄暮の植え込みに映えて、時空を超えた世界に紛れ込んだようだ

先日亡くなった精神科医、中井久夫先生の「焦り」と「ゆとり」について考える

そして、言葉の前に、まずは心身を休めること、リニアの時間の外に出ることを

澄んだナトリウム泉が先月末の登山で痛めた右ひざを軽くし、伝承を損じられる

 

(往復5時間かけて,30分の湯治、これまたよし!)

 

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