忘れたふりか
そのニューズは、授業中、こっそりスマフォを見ていたであろう生徒の声から知ったが、職員室でPCから概要を得た。「やはり関西には恨んでいる人も多いしなあ。」とつぶやいたら、隣席の女性が呆れたような顔をして、「もう昔のことは忘れました。」と言い、素直に襲撃事件を非難しないのをあきれたような態度が返ってきた。森友問題や桜を見る会の粉飾など、いろいろ批判があるから襲撃されて当然などとは決して思わないが、夕方死去の報の後も、報道は、その政治家としてのプラスのことばかりを言い立て、元首相のダークの部分はまるで触れない。これが亡くなったものへの日本人の美徳なのかもしれないが、わたしは少し気が滅入る。あってはならぬ事件ではあるが、それで過去を帳消しにしてもいけないと思うのだ。