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詩:榎の大木


榎の大木が、幾本かあり、緑陰をなす
この夙川公園の近くに転居して、ひと月に
毎朝、この土手を通り、勤めに行く
マザーツリーと勝手に決めて、榎と親しむ
そっと耳を当てて、その言葉を聞こうともする

なぜ良覚僧正は「榎木僧正」に腹立つのか
この大木を切るほどの「怒り」だったのか
ひとの憎悪は、他者にはわからないけれど
その榎は、どうしても好きになれなかったか
いまのわたしには、まるで理解できないけれど

木と話せる人を知っているし、実際、わたしも音を聞けることもあった
木もほかの多くの木々と交信しているのだと、識者は報告している
大きな樹木は存在そのものようにも思え、生きる支えになっている
山おろしの風が吹いて、葉がそよぎ、周囲の沈黙を破って、はじめて
わたしは榎と静かに共感の会話をしていたことに気づいたのだった

(先日の京都の応用講座に向かう前に書いたものです。)

 

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