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日記棄却


家と塾の引っ越し準備で大わらわの毎日。昨日、家の納戸の中のノート類を整理して、我ながら驚いた。40年間の日記や、20年くらいの修養ノートが段ボールで15箱分くらいあったのだ。自分の几帳面さの塊のようなもの。KJシールを使っての詳細の記録、心中の吐露を書き止めたノート――本当は残しておくべきなんだろう。さっき来た不動産屋も、「先生それは残しておくべきですよ。」としたり顔に言う。しかし、わたしは、ごく数冊を残して、この際捨ててしまおうと思う。価値があるかないか、という見方ではなく、過去を一新する意味において、偶物崇拝的に生きないで、いまの現存在を見つめるつもりで。いや実のところ、こうして書かないとなかなか決意がつかないからだが。(22.5.24.)

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