絶望的な状況でも
連日悲惨なウクライナ情勢の報道に接し、心が折れそうになってしまう。もう破滅しdあかないのかと。こんな時でも、六本木フィルズ族や投資家たちは「我関せず」と、豪遊を続け、頭は、金融のことしか考えていないのだろうか。以下の本を読み、頭を抱えてしまった。しかし、わたしはなんとか突破していきたい。明日のコンサートで、再生の道を探るのだ。
“お金の真理”
ドバイに住み、7年間で純資産約80億円を稼いだ投資家兼個人事業主与沢翼著『お金の心理』(宝島社文庫)を読む。「無一文」になっても、6年で完全復活した男の「お金」談義で、方法論ではなく倫理啓蒙書のような感じ。「人間の欲望には終わりがない。」「お金には魔力がある」「反省だけが自分を進化させ、生き残らせる唯一の方法だ」「お金は備蓄、備蓄はパワー」などの格言めいた言葉が散在していて、感心したり、納得したりして読んだ。
このところ、わたしは、何か間違っているような感じをいつも持っていた。そして、それを思いの不純や志の弱さのことと取り、うまくいくにはどうしたらいいかと悩んでいた。しかし、この本を読み、「軍資金(貯金)がなければ、永遠に人生は変えられない」という言葉に打ちのめされてしまった。貯金はない、借金はある、という高齢者には、「ゲームオーバー」を宣告されたような気になったからだ。「愛なき力は暴力であり、力なき愛は無力である。」というキング牧師の言葉まで引用し、「正しいことを主張さえすれば変えられるほど現実の社会は簡単なものではありません。」とまで言われては!金力のないものは、もうどうしようもないと言ってるようにひがんでしまう。
いや与沢氏を批判しようとは思わない。はっきり言ってくれた方がすっきりする。そして、そう言われたって、おめおめ引き下がれるか、これからでも人生を変え、軍資金を貯めることも絶無ではなかろうと思う。かれは、「この世の中に本当に信用できるものなどそもそもないのではないか。信じられるのは自分自身の技術だけではないか。」と発言している。怪しい話やおいしい誘いに乗らず、「考え続ける時間が多いほど、金を稼げる」のだと。ちょっと寂しいと思う。結局は金銭で安堵を得ているだけではないかとも思う。あまり大きくない「愛」だとも。かくして、わたしはまた、「もう一つの道」を求めて歩き出す。