詩:白い壁の光
白い壁の光
2月中旬、寒い日の午後なのに
通りの向こうの家の白壁が明るく反射している
落ち着いた二階建て民家の西面の台形の白壁
今日に限って、目について
それを見つめていると
今までの思いや生き方が間違っていると
厳しくでもなく優しくでもなく
反省でも、奮起でもなく、
感じ取ってしまって、動けなくなったのだ
春浅き、というのだろうか、昨日今日
青い空が朗々とするかと思えば、
白い雲がかかって、雪しぐれにもなる
だが向こうの家の白壁は問題提起を止めない
折角の志や使命感が、白けてしまい、慌てる
うまくいかないことが多い日常
もうどうしようもないのに
白い壁の反射に、国道を行く車の強い光線に
言葉も浮かばず、動けないままでいる