美

昨日は仙台コンサートを配信でお聴きしました。ありがとうございます。
今週の土曜日に亡くなった母の納骨式があります。父が眠るお墓に母も入るときがもう来ることを寂しく感じていたからでしょう。１部も２部も母を時にはとても間近に感じながら涙したコンサートでした。
先生の演奏はどこまでも美しく、きらきらと輝き、さらにアンコールではどこまでも愛が拡がっていき、胸のうちは美しさで溢れていました。涙、涙だった母との別れも、アンコールにて、母は光輝く世界へと旅立つのだよと感じることができ、悲しみはあっても先を創る方へ気持ちが拓きます。

１部と２部のあいだの休憩中に、ワールドニュースで防寒着を頭まで被り冷たいキエフの街を歩く人々が映り出され、戦争の危機迫るロシアとウクライナの情勢をクローズアップしていました。初めて訪れた大陸の地はウクライナのキエフでした。まだ２０歳だったころ、一ヵ月のロシア公演で最初に訪れた想い出多いキエフは自分にとって懐かしくいつまでも忘れることはありません。人々の暗い姿は自分の知っているキエフの街では既にありませんでした。黒髪と大きな目にアイラインをひいた女性と公園のベンチに座り少しの話を楽しんだ夕刻の街は新しい世界を垣間見たひと時でした。美しい世界を拡げることしかない一人一人です。